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2011年1月31日月曜日

ステレオタイプは 心のサングラス

ザックジャパンがアジア杯で優勝したニュースで溢れています。
日本ーオーストラリア戦を勝し、日本が4度目の優勝を飾りました。

アルベルト・ザッケローニ監督の手腕が誉めたたえられていますが
その中に「イタリア人らしくない」「地味な 冷静な監督」「日本人に近い」
、という表現があり
面白いなと注意を引きました。

なんでも、解説者(アナウンサー?)によると、イタリア人は
「陽気で明るい」とのこと。そして「ちょい悪」のイメージが強いらしい。

それって イタリア ナポリ出身のパンツェッタ・ジローラモさんの
ことではないだろうか、、?

同時に、「地味で冷静」なのは日本人、ということ?
うーん、派手で 熱い日本人もいっぱいいるゾ?

極端なステレオタイプを公共の電波で流しているなぁ、と((笑)

■ ステレオタイプ?
ステレオタイプとは、ある特定の集団の属性(特徴のようなもの)として
過度に それらを一般化(全員に当てはまるかのように考えること)
することです。 色つきのサングラスのようなものです。
赤い眼鏡をかけると すべてが赤く見えるような。

とはいえ、この知覚による
身勝手な作業は それなりに
私たちにとっては大事な機能です。
これによって日々、一時一時 知覚する膨大な情報を
自分にとって「見える」「聞こえる」部分だけ 切り取り
記憶していくことで、整理しやすくなるわけですから。

この「見える」「聞こえる」という選択には
私たちの”心”が強く影響しています。
私たちは情報を選んでいる、ということです。

さて、そんなこと(ステレオタイプ化)をする目的は
1 拾って、捨てて、大切な情報だけ記憶します。
  つまり 整理しやすいんです。
2 他人の行動を予測しやすくなるので、
  気持ち的に 自分では安心します
3 他人の行動に説明がつくので、
  これも 自分に安心感をもたらします。

つまり、案外自分勝手な機能なのかもしれません。
そのため、必ずしも正しい情報を拾っているとは
言えないのが リスクです。

現実には、(時には本人たちにとっては)
イタリア人の 明るくて陽気で プラスちょい悪な人は
統計的に 納得のいく確率にはならないかもしれない、
ということです。(おそらく ならない)

逆に 地味で冷静な日本人も 統計的に
少ない確率、ということがあるかもしれません。

ステレオタイプが 公共の電波で
独り歩きしなければよいのですが・・。


■ 「サングラス」の小話、おまけ

目が弱点の私は 疲れや不調がすぐに目にきます。
先日、奇麗な眼医者さんに さらっと
「淵上さん、悪化させたくなければ
普段できるだけ 紫外線避けてくださいね、
そう、サングラスがいいですよ」と。

運転用に派手なサングラスを持っていましたが
(車中なら 派手なのもいいかな・・と) 
外ではさすがに勇気が無いので
(何、あの人、といわれたくないので)
新しいものを買いにメガネやさんへ。

グラス部分の大きな、チャコールの縁の
‘まるで浜崎あゆみ風 ♡ (これもステレオタイプ?)”
わくわくしながら
試着のため手に取った私の手を 
ガッツっと止める誰かの手・・・
夫の手でした。

「やてめおけ・・」と一言。
みつかってしまった
わらってごまかした瞬間でした。





2010年4月16日金曜日

巨人の足跡? パレイドリアの現象

春だというのに 一部ではまだ雪が降る天候とのこと、
一日おきのお天気の悪さに
体も付いて行くのが大変です。

冷水と温水を交互に浴びると
お肌の新陳代謝に良いそうですが、、
寒さと暖かさを交互に感じるのは
何かいいことでもあるのでしょうか・・?

雨天が多いのでつい車で移動してしまう日々、
駐車場で子供たちが大きな足跡の形をした染み(しみ)を発見。(↓)

「足跡だ!」と娘。
「大きいね。」と息子。
「巨人のじゃない?」と私。

「・・・・キャーッ♡!!」と子供たち。

一度先入観を持つと、それ以外にもう見えません。
もう、心の中は 駐車場にあらわれた巨人の想像でいっぱいです。

■ パレイドリアとは?

一度そう見てとると、
なかなかその知覚から抜け出せないことは
日常でよくあります。

想像で楽しむにはいいのですが、
不安や恐怖を伴った時には、
ちょっとご遠慮願いたい現象です。

困るのは思考にこれが起こった時、
視界を狭めてしまうこと。
もっと心をやわらかくしてくことができれば
物事を多角的に見ることができるのに、
そこに先入観がしがみ付いてしまう時です。

こうなった時はもう、パレイドリアに
その場からご遠慮頂くまで
こちらがその場を離れるのがいいのかもしれません。

違う空気を吸うことで
気持ちの切り替えが自然とできることもありますし。
もっとも そこに別の巨人(パレイドリア)が
再度現れなければ、ですが(笑)

数年前に私の講義を受けられた生徒さんから、
お手紙いただきました。
こんな便りには いつも励まされ、刺激をもらいます。

私も負けないよう頑張ります!





2010年4月15日木曜日

これも立派な認知的バイアス・・?


子供の歌に 出だしがこんな歌があります。
♪ 大型(おおがた)バスに乗ってます、切符を順にまわしてね♪

音の出る絵本から息子も学び よく歌っているのですが、
必然的に私たち家族も覚えてしまいます。

ある日、つい口ずさんだ私・・
♪大阪(おおさか)バスに乗ってます・・♪

すかさず 夫と娘が
「ちがぁう!大型(おおがた)バス!」

あれ?私 大阪バスなんて言ってた?
そうか、ちょうど大阪関係の仕事のことを考えながら
口ずさんだからかなぁ。
勘違い?錯覚? 認知的バイアス?

その横で 何も気にしていない息子が
♪ 大馬鹿(おおばか)バスにのってますぅ・・♪

・・・はい? 息子よ、あなたはたった今、
何を考えていたのよ・・?

■認知的バイアスとは

認知心理学や社会心理学の考え方で
物の評価や意味付けをする際、
それらが自分の利害や希望に引きずられたり、
目立つ特徴に誘導されて
評価がゆがめられる現象をいいます。

様々なバイアスがありますが、
よくあるものではハロー効果(高学歴だから仕事もできるだろう、とか)
リスキーシフト(赤信号も集団で渡れば大丈夫、とか)
などがあります。

これらは 大きな判断ミスや
ヒューマンエラーを引き起こすこともあるので、
日ごろ どんなバイアスが起こりやすいか
認識しておくのも 予防の一つです。


昔から 動物やキャラクターが頭の「ペッツ」というお菓子がありましたが
(首を倒すと 小さなキャンディーが出てくる)
今はこんなにデザインアップ!
自分の興味で 息子に買い与えてしまいました。(↓)






2010年4月7日水曜日

女性に・母親に勇気をあたえた宇宙のロールモデル

宇宙飛行士の山崎直子さんが宇宙に飛び立ちました。
女性であり、さらに母親である彼女のチャレンジと夢の実現は
多くの女性たちに、しかも立場を超えた層に
よい「ロールモデルrolre model」となって
影響と勇気を与えたことと思います。

女性にとって結婚と出産は
キャリアの構築継続を考えたときに
高く高く立ちはだかる壁のようなものです。

女性としての幸せをつかんだ瞬間に、
キャリアの糸を断つかもしれない不安に直面します。

私も娘の出産とほぼ同時に
留学というチャレンジに挑みました。
子供のいない友人たちの中、
同じように時間を共有できないジレンマや
自分だけの努力では
学業に専念できない時間もありました。

でも、いまもこうして母業・妻業と仕事を
継続しています。
そして 山崎宇宙飛行士ではありませんが、
まだ残りの人生の中に
チャレンジしたい夢を持っています。

女性の人生の輝く時間を
長く長くしてあげられるのは、
こうした、家族や周囲の理解と協力が
あってこそ、そうでなければ成り立ちません。

実は、私はそれでいいのだと思うのです、
周囲を巻き込んで、感謝して、
お互いに思いやる関係が出来上がるからです。
そして、母親は自分のキャリアを
より大事に考えるようになるからです。

女性が働きやすい環境ができればいいと
思うのですが、それが当然と主張してしまうと、
家族としての意味が 変わってしまうような
また仕事への意味付けも変わってしまうような
そんな不安も感じています。

山崎宇宙飛行士のご主人のご理解や
子供の母親への誇らさと 一方
「自分の母親」だけではない存在への子供さんのさみしさは
山崎宇宙飛行士の仕事への姿勢や
モチベーションにいい影響を与えていることと思います。

見送るご家族の姿は
私がかつてパラオ出張に発つときの
娘の姿とダブって見えてしまいます。
まぁ・・地上と宇宙では
だいぶスケールがちがいますが・・(笑)

■ ロールモデル(モデリング)とは

バンデューラ(Bandura,A)が提唱した考え方で
他者の行動やその結果をモデル(手本)として観察することにより、
見ているものの行動に変化が生ずる現象のことと言います。

山崎宇宙飛行士やアスリート選手のように
社会的に、また子供の将来の夢に
思考的な制限を排除するような
良い効果もある一方で

犯罪や さらには
実際の人間以外の漫画やテレビの登場人物からも
影響を受けるという実証結果があります。

良い効果をもたらす使い方として
モデリング療法というものがありますが、
実際は もっと身近に
私たちはこの効果を活用しています。

親から子へ、
大人から子供へ。

大人として どの子供たちに対しても
その行動に与える影響への責任は
誰にもあるということなのでしょう。

2010年4月5日月曜日

ダメとわかっていて、なぜか「間違う」心理

先週末は桜が綺麗に咲き、
満開の花見を楽しむことができました。
とはいえ、春というにはまだ少し肌寒い気がします。

花粉症の私は、首筋の緊張がひどくなる季節でもあり、
足繁くマッサージに通う日々です。
「首がほぐれたので 腕に移ると
その間にまた 首が固くなってますよ(泣)」と
施術士さん泣かせの私。

最近ニュースで聞きなれてきた
「魔がさして・・」の言葉。
果たして 魔がさして10回分もの間違いが起こるかというと
それは本人にしかわかりませんが、
本人が意識しないところで
「特定の行動」が起こるのってなぜでしょう。

かの有名なフロイトが 精神分析を確立する過程で
その現象を説明しています。
そう、有名な「無意識」のしわざだと。

■ 無意識に支配されている私たちの行動

かつてヨーロッパの哲学者が追及した「私」とは
「意識」上のものでした。
デカルトの「われ思う、ゆえに我あり」が それです。

一方フロイトは、意識の外にもう一つの意識があると主張し、
それは自分ではわからない心の部分だと言いました。
この「自分ではわからない心=無意識」が、
私たちの行動の大部分を制御していると

言うのです。

「魔がさす」間違いは、この無意識によるものです。
でもその根底には 別の感情があって、
その感情の表出を無理やり抑え込むあまりに、
違った形で行動に表れる、とか、

または、抑え込まれた本心が
意識上での回避より強く働いて
それに関連した行動という形で
「本音」が出ることもあります。

友人が集まって着こなしを褒めあう際、
「あなたにぴったりね」
「すごく似合ってる。素敵!」などと声をかける中、
苦手な友人に対しては 
無意識にも
「かわいいわね、その靴。」と
無意識ながらも、本人を褒められず
衣装の一部だけを褒めてしまう、とか・・。

気乗りしない会議の開会のあいさつに つい
「これから会議を”閉会”します」と言ってしまったり。

これらを「錯誤行為」と言います。

無意識の影響はほかにもあります。
思い出したくない記憶を忘却する「健忘」、
またはまったく無関係な身体症状としてあらわれる 症状、

また夢の中でのストーリーとなって現れるなど、など。

ニュースの中での「魔がさした」行為には
どんな本音や抑圧があったのか、
それとも 無意識になるほど習慣化された
役職間の風土があったのか、

それは誰にもわかりません(笑)

はるか、先に、東京スカイツリー!(わからん!)
この日、東京タワーの高さを超えたという記念に
高速上の車中からパチリ。

東京スカイツリーのHPはこちら(http://www.tokyo-skytree.jp/)


しだれ桜が綺麗な週末でした。


2010年3月10日水曜日

An imaginary friend

昨日は夕方から 大粒の雪が舞い始めました。
息子を迎えに行った帰り、車中で彼がこんなことを言っていました。

「お外には怒りんぼ虫がいるんだよ。 大きくて、長いの」と。

ふーん、と聞く私。
たしか、昨日はこんなことを言っていました。

「やだっていうとやだやだお化けがでるんだよ。
ばかっていうとばかばかお化けがでるんだよ、でね、
もう知らないっていうと知らないお化けが出るんだよ」


先生にそう諭されたの?それとも・・
あ、もしかしてimaginary friend??? 出現した?
つい微笑んでしまう私。

最近は言葉が発達してきて
あれもダメ、これもダメ、と私にいわれると 空中に向かって
「じゃぁ 一体どうしたらいいの?」と言うこともあるし?


■Imaginary friend (imaginary companion)とは

 Imaginary friend (imaginary companion)とは
想像上の友達のことです。
欧米の発達心理学では研究が進んでいるようですが、


それでもかつては
わが子が見えない誰かと話す姿を

発達上の問題かと心配された時期もあったようです。

実際、若いお母さんたちには 

子供がわからないことを言い出したり
存在しない友人の話をしたりすることを
懸念する方もいるようです。

Imaginary friend (imaginary companion)、それは
たとえばそれはぬいぐるみや人形であり、TVのキャラクターであり、
そして空想上(架空)の友人でもあります。


やがて年齢を重ねるうちに、
周囲が顔をしかめる様子を認識し
周囲とのやり取りがより複雑化していくことで

自然と減少していくといわれます。
(実際に減少したり、表面的に減少したり、
それは個人差があることでしょう)

Imaginary friendは2歳から5歳くらいにかけて 

言葉の習得が始まった幼児に起こる
発達上の現象と考えられます。

いろいろな説(ピアジェやヴィゴッキー説)があるようですが、
子供が母親と分化(異質なものとして別れることを認識)していくころ、
幼児の内には内的会話が発生してきます。


やがて、言葉を他者(おもに母)との
やり取りのツール(外言)として使い始め
そしてその対象は母親以外の誰かへと移行していきます。


同時に言葉は思考のための道具(内言)となります。
でも未熟な言語発達期には
発達とともにどんどんと複雑化する思考を 
適切に表現する力はありません。
そのために、頭の中のことを言葉にする試みが
独り言となる、とも考えられます。

先のとおり、社会化とともに 会話の対象は拡大します。
その自然な移行の流れの中で、

子供は自分の自我
(ここではself:意識の対象としての自我の意味)を

確立していきます。
それは周囲との相互作用、自らの体験、

そして自分とのやり取りの中で
形成されていくのです。


内言・外言を通じて、

人とのやり取りや
自己の思考を整理していく過程、ということでしょう。
こんな小さな頭の中で いろいろと考えているんですね、

子供が誰か空を見て話をしている姿をキャッチしても、
あまり心配せずに温かく見守ってあげましょう。










2010年3月2日火曜日

最高に理想的な状態を作り上げる能力:ゾーン

バンクーバーオリンピックも終焉を迎えました。
どの選手も本当に素晴らしいパフォーマンスを見せてくださいました。
技術だけでなく、その精神力と勇気には
大きな感動を与えてくれたと思います。

中にはまだ若くて、小さな体で戦う選手には
TVキャスターも評論家もみな
親にでもなったような気持ちでつい涙ぐんでしまう様子が見られました。

一方、米女子プロゴルファーの今期2戦、
HSBCチャンピオンズで
2周連続の優勝を成し遂げてしまった
宮里藍さん。

彼女いわく、「今まででベストの状態(一番いい状態)で試合に臨めた」とのこと。
メンタルの状態が結果に大きく影響を与えていることは確かです。

プロアスリートが作り上げるこの最高の状態を「ゾーン」というそうです。
身体感覚と直感が効果的に機能しあい、的確に体が反応していくのです。

スポーツ選手に限らず、この状態を意識的に作り出すことができたら・・?
100%確実に作り出すことはできないそうですが、
その可能性に近づける方法の研究は進んできています。

私たちはどうでしょう。
過剰な職務や負担に振り回されるのではなく、

状況を自らコントロールできる力が
職場にも生活にも必要となってきています。

いろいろな方法があると思います。
ゾーン自体を呼び起こすのは難しくても、
マイナスな感覚を引き起こす 自分の認知を
制御する、など。

緊張を引き起こす知覚情報を 意識的に閉ざす意味では
女子フィギアスケート選手の浅田真央選手も
フリー演技直前に浜崎あゆみさんの曲を聞き
気持ちを整えていました。

私の娘も、受験会場に向かう日は
マイナスな感情の生起を避け、
気持ちを盛り上げるために
ZARDの「負けないで」を車中聞きながら
行きました。

そして、心拍数の増加による不安・緊張を防ぐために、
会場入り口で 本人が気が済むまで時間をとって実行させたことは、
深いゆっくりとした深呼吸です。
試験会場に入っても 再び試すように伝えました。

ゆっくりと行う深呼吸は 
呼吸が整ってくると 自然と気持ちが落ち着き
集中力が増します。

そんなことで、メンタル、というと後ろむきな対処療法に関連つけてしまう昨今の現状、
先日のセミナーでは「前向きなメンタルヘルス対策」の必要性を
お話させていただきました。
本当のメンタルヘルスの意味とは、
そのことなのではないでしょうか。

「義務として」、「リスク対策として」、確かに必要ではありますが、
それだけでは動機付けの要因として
内に訴えるものに欠けてしまう。

どうせやるなら 個人にとって、自分にとってもメリットがあって
その上なにより、楽しいほうがいい、
そうなって初めて 日本のメンタルヘルスは動き出すのでしょう。






小さな梅を飾りました。家の中は暖かいので

翌日には花が咲きました。(↓)

2010年2月7日日曜日

そうか、思考と失敗の繰り返しが 成功への道標なんだ。

ほんの少しの間 海外に出ていたら
その間に東京付近は雪が降ったようです。

都内を回っていたら
大きな道路の路肩に雪がよけられていました。

寒い寒い、体を縮こませ
つい力が体に入ってしまう・・
また、肩こりがきそう(笑)

さて、都内もほぼ中学受験が終焉を向かえ
ともに闘っていた娘の友人ママたちからも
結果の連絡が届いてきました。

本当に終わりって来るんだなぁ、しみじみ。

終わって思うことは
「人の成功話って あまり役立たないんだなぁ」
と言うこと。
たくさんの 成功本があって
「出来る子にするために親がすべきこと」
「○○つのルール」
「最後の50日間にすべき○○つのこと」などなど。
(そんなタイトルの本はありませんが、
そんな感じの本。)

その道 経験豊富な方もいっていましたが
それは「その子だから成功したこと」
つまり その子にはそのルールがあっていた、ということ。

本当に成功するためには
自分で考えて自分のルールと方法を考え出すことです、と。

だから私たちは迷い無く
淵上家ルールに従うことができました。

これって子育てに似ているかもしれません。
海外で初めて子供を育てながら
私にはあまり迷いがありませんでした。
自分の子に最善なことは
親は直感で知っているのだと。

子育てマニュアルの説が 
全く私には浸み込んでこなかったものです。

でも人の体験談は 読んでいて楽しい面もあります。
成功には 失敗がつきものなんだ、と
教えてくれます。
そういう意味では 
成功ばかりが書かれた本は
書き手と読み手の距離が
遠のいてしまうのかもしれませんね。

さて、息子はサッカーチームにジョイン、
初めての練習に参加しました。

子供って 本当に大きくなっていくんだなぁ、
しみじみ・・。













2010年1月20日水曜日

変化を起こす力 : 期待効果


昨日今日と寒さも弱まり、
暖かな日が続いています。

朝方はまだ 夜の地面の冷え込みから
それほど温かさを感じないものの、
昨日は日中から夕方にかけて
あれ、と思える瞬間がありました。
梅の花が開花するとのこと、
楽しみです。

今日あたりから 千葉では中学入試が
本格的に始まります。
過去数年、寒さに身を縮ませながら
親子が寄り添って会場へ向かった姿や
会場入り口でのつらい親子の別れといった話に反し、
今年は暖かい分、少し緊張も和らんだならいいのですが。
・・・・実際は 寒さも感じないほど、
緊張するものなのでしょう。

「親御さんはここまで」と無情にも止められ、
不安いっぱいに子供を、
姿が見えなくなるまで見送る親の姿は
きっと、変わらずあったはず。

・・・わかります、本当に。
頑張ってきた受験生の皆さん、応援してます。
きっと、努力は実を結びます。

そのつらさ、不安感、よくわかります。

私の娘も今年、一足早く受験を終えました。
3年という長い長い間、家族で息も絶え絶え
走り抜けた日々を思うと、
未だ、なかなか抜けない疲労感と、
一方でやりぬいた達成感がまだ残っています。

母親が働いていると、
また小さな弟妹がいると、
合格は困難になる、という人もありました。

最後の天王山と言われた夏休みを終え
秋も急ぎ足で過ぎようとするころ、
この苦しく、不安ばかりの我が家の受験生活に
一本の明るい道筋を示してくださったのは、
お世話になっていた塾の数人の先生方でした。

「○○(娘)さん、きっと受かると思います」

「いつものあなた(娘)なら、今回の模試であと偏差値3は
あげられたはず。本番は大丈夫。」

「あなた(娘)は理科が苦手なんかじゃないよ。
十分できてる。本番、絶対に受かっていこう!」

そんな言葉を娘にかけてくださっていました。
実際にこれらを耳にした時、
はさんだ机から身を乗り出して
この若い先生方にHugして、Kissをしようかと思った私。

「良かったぁ、ママ、しなくて」と後で娘に言われましたが
欧州にいた頃ならきっと 止められても迷わずやりぬいたはず。

不安がなくなると、
やるべきことが明確に見えてきました。
あれやこれやと、
不安を緩和するためだけの無駄な作業がなくなり、
ただ、自分たちを信じて突き進むだけでした。

他人ごとだった娘が 明らかに変化したのもこの時期。
自分が主役であるという意識と
周囲を動かす主体性が見えてきたのです。

受験日に合わせて学力はピークに達し、
同時になんと緊張もピークに達してしまい、
前夜 39度近い知恵熱を出したものです。

非情にも私は
「大丈夫、37度、問題なし」と告げ、
3時間休ませて、就寝前の2時間は最終チェックをさせました。
えぇえぇ、鬼母となってでも、
3年間の努力を結実させてあげたかったのです。

さて、前述のこの若き教師たちが、娘に下さったのは
期待効果”pygmalion effect",

ピグマリオン効果として
「受験のバイブル」や和田秀樹氏の著書などで
聞いたことがある人も多いと思います。

我が家の場合、ちょっと違っていたのは、
効果を大きく受けたのは娘以上に
親だったことですが・・。

ピグマリオン効果とは
「期待」を受けた人が意識するか否かにかかわらず、
この期待が成就するように
自分の内外から 自然と機能していくことを言います。

つまり、期待がダイレクトに学習成績を左右する(有斐閣)ということ。

人は、自分の中から生まれる希望値以上に、
信頼する他者の期待に応えたいと思う存在なのかもしれません。

当然、受験のみならず
職務遂行のため 社会人にも十分機能する効果です。
上司として 部下のモチベーションを高めるために
効果的な方法なのですが、

そこには双方に確固とした信頼関係がほしいところです。

「期待してるよ」
不信感が予想に反した形で媒介してしまうこともあるからです。

「期待してるよ」
・・これが嫌味に聞こえるかどうか・・・
・・・これが悪い意味でのプレッシャーとして
過剰なストレスと化すのかどうか、
メッセージの送り手次第です、本当に。

つまりのところ、相手の成功を導くことができるか否かは、
日ごろの自分の在り方次第、とも
言えるのかもしれません。

2010年1月16日土曜日

今日の自分を、皆に、自分に感謝する日

先日は娘の誕生日。
オランダ生まれの彼女は、
オランダ時間の当日と、日本時間の翌日、両方が
自分の誕生日だと言い張ります。

彼女は オランダの習慣を
今でも覚えているのでしょうか。

オランダでは 誕生日は
主役本人が 食べ物を職場や学校、幼稚園にもって行き、
皆をもてなします。

生まれた最初の年、それを知らない私は
何も持たずに保育園へ。
保育士に教えてもらい、
翌年からは 子供一人ひとりに
クッキーやキャンディーを 小さなプラスティックバックに
入れて配りました。

それを食べながら、
誕生日の冠をかぶった彼女は
毎年 毎年
祝ってもらったものです。

今でも我が家は オランダのバースデイソングを
歌っています。

Lang Zal ze leven ♪
オランダの子供たちから教わりました。

そして最後は 盛り上がりの掛け声。
Hiep Hiep Hoera! (ヒップ ヒップ フラー!)
Hiep Hiep Hoera!
フラーの部分で 両手をあげます。

誕生日は 今日の自分が在ることに感謝する日。

「ありがとう。今日の私は
あなたたちがいるから。
あなたたちのおかげです」と。

そして、今日まで 頑張った
私自身のおかげ? (淵上の勝手な解釈?)

だから、皆に一方的に祝ってもらうよりも、
皆に感謝し、
そしてともに祝うのですね。

2009年8月19日水曜日

8年前を今 再体験

社会的に薬物使用の氾濫が問題視されています。

下記のフォトは かつて私がイギリスに住んでいた2002年
日本人向けの新聞「ジャーニー」特別版に掲載された
薬物がもたらす恐怖を示したものです。
今から8年前のものです。

各種の薬物がいかに入手しやすい形態・価格であるのか、
それらが与える「お手軽さ」の印象、
でも結果的にどんなふうに人生を破滅させていくのかを
写真や細かい説明で訴えていました。

衝撃的な写真は、21歳のイギリス人の女性が
薬物に手を染め、中毒死した姿です。
警察官兄弟をもち、ミドルクラスの家庭で育ち、
誰もが将来の幸福を疑わずにいました。
きっかけは、19歳のときに
ボーイフレンドに進められたとのこと。

服装・行動・性格の変化、体重の激減・皮膚の痒みのために
常に皮膚をかきむしる様子、そして
薬物を購入するために自分の持ち物を換金していたなど、
異変を周囲は感じ取っていたそうです。

当時、この新聞をみた私は
この新聞を持っていること自体に
若干の不快感、抵抗感を持ったのが正直な気持ちでした。
「日本人として」の感覚がそうさせたのでしょう。
日本人にはまだまだ 遠い世界のもののように思えていたのです。

でも、私が生活していたのは日本ではありませんでした。
1996年の滞在中
には既に、知人がシェアメイトの○○人が
ベランダで大麻の栽培してたのを見た、などという話が
周囲から聞こえていたのですから。
だから、この新聞を今日までずっと手元に置いてきたのです。

帰国後、私が講義に立つ授業の
「薬物依存・薬物中毒」のトピックの際には、
常に受講者の皆さんにこの紙面を見ていただいています。
そうするようになってもう、5年近く。

皆、はじめは目を背けます。
今こうして世間を騒がすずっと、ずっと以前のことですから、
皆さんには少々衝撃が大きいものだったことと思います。
でも、私たちには、自分や家族や大切な人たちを守るためにも
目を背けてはならない事実があるものです。

薬物依存・中毒は、一生の苦しみになると言われます。
私たちの脳は一度覚えたこの特殊な快感を
しっかりと深く刻み付けてしまうのです。
そして、これは一生消えることはありません。

心身におこる事柄は、

機械のように 「解除」も「リセット」もできないのです。
記憶は逃避や抑圧という形で

一時的に消えたように思えても、
心はそうさせてくれない、
いつかは

自分自身と向き合わざるを得ないのです。

2002年前後の欧州を、
まるで今日本で再び再体験しているように思える今日この頃です。

            ( 上下 ) [ 1Aug,2002  ウルトラジャーニー]
      By Japan Journals LTD, London UK




2009年6月25日木曜日

なぜ、あの人は そのように行動したのか。

人の行動には理由があるように思えますが
それは何時でも「自分の本当の意思に依存している」かというと・・・
そうではない場合もあるものです。

特に、人の行動は集団や組織に大きく影響を受けます。
例えば・・
・ 凝集性の高い組織に所属している場合、
・ 集団構成員が「同調」に高い期待を示す場合、
・ 敵対する意見を排除する文化がある場合・などなど
自分がまるで普段の自分とは別人のような判断を下すことがある、
また、不敗の楽観視を内部に生み出すのです。

それが最近騒がれる組織的な非合法性の事件にも
言えるのではないでしょうか。

他にも、個人の過失というより
組織的な責任を問われたもので有名なものでは、
スペースシャトル、チャレンジャーの爆発事故、
東海村JOC臨海事故 などなど。

組織や社会勢力によるソロモン・アッシュの「同調」の実験(※後述)は
これらの一部を説明しています。
しかし、全てではありません。

さて、冤罪事件にも 説明しうる心理学の実験があります。
アメリカで行われた「スタンフォード大学」の囚人と看守の実験(※後述)です。

現在では 非倫理的とされるもので復元実験はないだけに、
今では心理の世界では貴重なデータとなっています。

「集団」、「組織」には、 「個人」とはかけ離れた部分の心理があります。
「個人」だけでは説明しきれない 周囲からの強い影響力があるのです。

そこで、心理学とは、「社会心理学」があったり、「犯罪心理学」があったり、
「文化心理学」があったり、そして「組織心理学」があったりするのです。

臨床心理学ばかりが 私たちの行動を説明するものではないし、
それだけでは不十分なのです。

社会をそんな多角的な目で理解しようとすることも
心理学を学ぶことの面白さなのではないでしょうか。



あまり暑いので 冷たい飲み物を置きました。お客様用です。



 今日も彼は働いています。 AMの打ち合わせ中。


                    移動中



            PMの打ち合わせ中・・・

■ スタンフォード大学 「スタンフォード地方刑務所」実験とは 

スタンフォード大学 「スタンフォード地方刑務所」とは 
監禁の心理効果を研究するための実験的な模擬刑務所です。

被験者は一般的に募集され、彼らは実験当日に
コインで「看守役」「囚人役」を無作為に決められます。
看守役には 看守としてのシンボルを与えられ、
逆に囚人役は 人としてのシンボル(名前・洋服・自由)を
取り上げられました。

2週間という実験期間でしたが、2日目にして
精神的不安定を強く示した最初の囚人が現れ、
その後、続々と被験継続不可能とされ開放される囚人がでました。

一方、法律と秩序の維持という基準だけが与えられた「看守役」の被験者は
次第に支配的な力・屈辱的な権威的行動を身につけていく様子を報告しています。

この特別な空間で何が起きたのか・・

自分自身でも自分だとわからなくさせるほどの「力」が働いたのでした。

■ アッシュの「同調」の実験

ソロモン・アッシュ(Asch,S)は 7~9人の男子学生を集めて 
「集団圧力による同調」の実験を行いました。

「3本の直線のなかで 別に示された1本の直線と同じ長さのものはどれか」
非常に簡単で、明確で、誤る確立は1%以下と言う
この質問をパターンを変えて繰り返すのです。

しかし、7~9人のうち、一人を除いてすべては「サクラ」、
彼らは明らかに誤った回答を答えていきます。

そのとき、たったひとりの被験者は 果たして「正しい答え」を
勇ましくも答えるのか、それとも「同調」するのか・・?

37%の試行で 多数者の謝った判断に同調したそうです。



2009年6月16日火曜日

性格って測れるの? ・・・講義の様子から

開講中のカウンセラー養成講座では
最近 心理検査がトピックとなり
妙に盛り上がっています。


人は いつの時代も
「自分の知らない自分」を発見してみたい習性がありますし、
思わぬ結果も、思うとおりの結果も
仲間と見つけあうと つい「笑ってしまう」ようです。 (*^_^*)

心理検査法には 主に3種類あります。
1. 質問紙法 (紙面上の質問に答えていく形式)
2. 投影法 (上記の写真―ロールシャッハ心理検査―のように 
曖昧な情報に対して 自分のひらめくイメージをこたえていくもの
3. 作業検査(クレペリン検査)

使い分けの方法は、1の質問紙法は 
意識する答えしか検査できないもので、
2の投影法は 無意識の中のイメージを
検査するものといえます。

いずれにせよ、学習においては 
こういった検査を試すなら
楽しんで「わはは、がはは」と 
笑いながらやるのが、
いいストレス解消になるものです。”^_^”

実際に、自由な発想を奨励され、
本人はストレス発散、
それらが「単純」でも「珍種」でも、
ここでは笑いのネタになるのですから。


  娘が偶然見つけたハート付きサクランボ ♪


2009年6月1日月曜日

「猫・犬と一緒に育ったロシアの少女」 News

http://www.mosnews.com/society/2009/05/27/sanddogs/ (MOSNEWS.COM)

http://www.afpbb.com/article/disaster-accidents-crime/crime/2606452/4205414

小さな愛くるしい5歳の女の子が、
親と暮らしながら 
人の子として育てられる機会を得ることがなかったことが
残念でなりません。
心理学者と医療的支援を受けているそうですが、
彼女の、人としての人生の再起を強く願っています。




■ 言語の発達は、今後可能なのだろうか

言語は「本能」である

「言語は文化的人工物ではなく、したがって
時計の見方や 連邦政府の仕組みを習うようには
習得できない」
------------ Steven Pinker(「言語を生み出す本能」)

言葉の発達とは、周囲の人から教えられる「学習」の結果であると同時に、
人には、生まれもってもつ言語習得の能力があるといわれています。
言語学と認知科学に一大革命を起こしたノーム・チョムスキーは、
この生まれ持った、どの言語にも通じる文法【能力】を
「普遍文法」と呼びました。
この能力があるからこそ、
子供たちは何の知識もないまま生まれてきても、
どんな言語も、いくつの言語も
軽々と習得していくのです。

しかし、この言語習得能力にも「臨界期」があるといわれています。
この時期を逃してしまうと、言語の習得は困難になっていくというのです。

これは、私たち日本人が大人になってから英語の「R」の発音を学んでも、
上手く発音が出来ないことを考えればわかるかもしれません。
臨界期までに耳に入れなかった響きを、その後習得するには
楽なことではなくなっていくのです。
 
■ 親と共に居ながら なぜペットの振る舞いを学習したのか

子供が子供らしく育っていく過程には 
親が人としての振る舞いを教えるということが必要となります。
子供は、親の養育を受けて、親の姿を見て
振る舞いを学習していきますが、
彼女はなぜ、親と暮らしながら
親のように「人」としての振る舞いではなく、
ペットの振る舞いを学んだのでしょうか。

発達心理学では、子供が親を「大切な関係を持つ対象」であると
判断するには、あるプロセスが大切であることを説いています。
Scafferが名づけた「Rrciprocity(相互関係と訳すのでしょうか・・)」、とは、
母親が乳児の振る舞いに 大きくも小さくも反応し、
その母親の反応がまた、乳児の行動に影響を与える、
その反応を受けた乳児の振る舞いに、
また母親も影響を受け、応対する、
そのような関係のことを言います。

これが言葉を持たない乳児の人生初期の『会話法』なのです。

ここから何が生まれるのでしょうか?
「attachment (愛着)」であり、「bond(絆)」であり、
いずれも心を介した特別な関係が築かれるのです。

乳児にTVやビデオばかり見せても、
言葉がスムースに発達しないのはこのためでしょう。

ロシアのこの少女も、反応・影響を示しあったのは親ではなく、
傍にいた犬と猫だったのでは、と想像されます。

 

でも、これらの問題以上に予見できる心配とは、
彼女に、人として、また少女としての「心」が育ち始めたとき、
再び大きな試練を迎えることになるのかもしれないことでしょう。
 
様々な分野での研究の発展が、その時までには少しでも、
彼女の未来の幸福に貢献できるようになっていることを
望んでやみません。






2009年2月22日日曜日

情報の偏った日本のうつ病治療の現実

■日本のうつ病治療の現状:NHK特番

うつ病患者が100万人を超えたといわれています。
これまで「心のカゼ」と呼ばれるほど、
誰でもかかる可能性のあるうつ病について、
NHKスペシャルが特番を放映しました。
(「NHK スペシャル うつ病治療 常識が変わる」 2009 22nd Feb )

http://www.nhk.or.jp/special/onair/090222.html

うつ病は休養を取り、抗うつ薬を服用すれば

半年から1年で治ると考えられています。 
米国では約65%が回復するという統計も出されています。

しかし、番組では日本における別の問題の表面化を指摘していました。
治療の長期化、さらには、悪化の問題です。
現実には4人に1人は治療が2年以上かかり、

半数が再発するといわれているのです。
その背景には、不必要に多くの種類や量の抗うつ薬を投与されていたり、
診断の難しいタイプのうつ病が増加していることが

専門家から指摘されているということでした。

■ これまでは、薬物療法がうつ病治療の主流でしたが・・

 抗うつ薬は、現在の日本の精神医療の常識では

欠かせないものと考えられています。 
うつ病は、脳内の神経伝達物質であるセロトニン(不安感情・

睡眠・食欲を司る働き)が 分泌異常を起こす体の病気ともいえるものです。
これを抗うつ薬によって 適切な状態に制御することにより、
症状を和らげるのです。 気持ちに元気が出てくれば、
次はすこしずつ症状を良くするための精神療法、
つまりカウンセリングを用いて心の中の問題を軽くしていくのです。

番組では、実際はカウンセリングの利用率は非常に低いことを

指摘していました。 そこには、医師の技量レベルにばらつきがあるとも
いえるのかもしれないと言っています。
つまり、適切な診断を下し、適切な処方をすることが

困難な医者がいるということです。
その背後には、精神科医師が必ずしも心理の専門家ではない事実が

あるようです。

また、症状が必ずしも心理面に出るものばかりではない点。
身体に症状が表出する場合も多いので、
うつ病とは思わず、内科・皮膚科・婦人科など
医者を転々と 原因がわからず悩む人も多いことも事実です。

さらに、うつ症状は 必ずしもうつ病患者だけに現れるのではなく、
別の症状に併発して表れるケースも多い、
もし、そこを見誤ると、本来治療すべき主訴がすりかわって

しまうこともあるのです。

私がカウンセリングをさせていただいた方の中にも、

精神科の先生に診ていただいていながら、
「話を聞いてもらえることは無い」「薬が増えていく」「症状が良くなることが無い」と
おっしゃる方が確かにいらっしゃいました。

私たちカウンセラーは医療行為はできないので

薬の処方はしません。
出来ること、それは相談者の話を丁寧に、きちんと聴くことにつきるのです。
こうすることで、安心感を得、次第に現実的なものの見方・考え方を

取り戻すことができるようになるのです。
 
 さらに驚いたことは、約8年心療内科でうつ治療にかかった

患者さん(番組に出演)が、 「認知行動療法」という言葉を
一度も耳にしたことがない、ということでした。
認知行動療法は、うつ症状に効果があることは

現在広く知られてきているはずですが
、かかられた心療内科では、服薬治療以外の治療方法を

施さなかったことが明確にわかる発言でした。

 
■ 認知行動療法とは

 私たちは物事を考えたり、見るときに、

自分独特のフィルターにかけてその意味を捉えていきます。 
そのフィルターは 誰もが皆同じものではなく、

それまで生きてきた生育過程や、 成長の過程での体験などに
「それぞれの独特な色をつけた」物となっていきます。
ですので、全く同じフィルターはありません。
 しかし、人によっては物事を より悲観的にとらえたり、
不安になりがちなフィルターを身につけてしまう人もいるのです。
こうすることで、自分を守ろうと学習してきたのです。

 問題は、このフィルターが極端にマイナスな力を発したとき、
当人の心は不安や恐怖でいっぱいになってしまうということなのです。 
心が不安に支配されてしまうので、生きる力を次第に失っていきます。
本当は元気になりたい、なのに、その気力がわいてこないのです。

認知行動療法はこのフィルター、

つまり「認知」に新たな視点を取り入れる訓練
(新たなフィルターを得る訓練)をカウンセラーと共にゆっくり、
しかし客観的な方法で行っていきます。
基本的には、話を聴き、質問し、心の動きを記録し、
それが適切なものかを共に検証していくものとなります。

私が6年前に「うつ先進国」とNHKも言うイギリスで、そこの大学院で学んだときは、
認知行動療法は既にうつ病治療の中心という流れの中にありました。 
これ無しに うつ治療は語れません。そして、その流れはさらに強まり、
現在は国をあげて 精神疾患の治療に積極的に

認知行動療法を取り入れてきています。

帰国後、最も感じたことは とても閉鎖的な日本の心理の世界。
海外から戻った私はまるで異端児のようでした。
それでも、そんな異端児を重宝に思ってくださる
関係者方々もいてくださる、だから
まだまだ、そう悲観することは無いのかもしれません。

もっと、広い視野で、外で試されていることも取り入れる姿勢が
これからの日本には必要なのでしょう。

まだまだ改善点はある現状ですが、日本に置いても少しづつ前進にむけ、
心の病による苦しみを軽減できればと心から望むところです。



2009年2月17日火曜日

「とぉ、とぉ、とぉ」 は 魔法の言葉

1年前にカウンセリングをさせていただいた方から
「ありがとうございました。
おかげ様で今もこうして元気にしています。」 と
ご連絡を頂きました。

以前にも (別のブログで記載したことがありますが)
数年前にさせていただいたメールカウンセリングの
相談者の方から「今は元気にこんなことをやっています」と
3年してから、現在の様子を話してくださったり、と
ご連絡をいただきましたが、
カウンセリングを始めて
本当に時々いただくこうしたご連絡は
とても嬉しい気持ちにさせてくれます。

もちろん、普段の仕事で交わす感謝の言葉も
嬉しいのですが、
それは、カウンセリングの特殊な性質にも
理由があるのです。

■ カウンセリングとは


カウンセリングは相談の場でありながら
アドバイスの場ではありません。

言葉(実際の言葉)と非言語(態度、振る舞いなど)の
会話を通じて交わされるやり取りの中に、
相談者が自分で、自分に対して、また自分を囲む環境に対しての
何らかの意味をもつ「気づき」
を起こすことを促すものです。

カウンセラーと相談者の間に 短い時間の中で
信頼関係を気づくことが出来るか、
また相談者が その場では安心して過ごすことができるかが
とても重要になります。

それが相互に上手く機能したときに、
数年たっても きちんと一人で問題を解決していく力を
相談者自身が 再び身につけることができるのです。


だから、数年して元気にされている、
そのことは本当に嬉しく思えます。

■ 「ありがとう」の力はスゴイ!

ありがとう、という言葉は
その言葉を受けた人をとても幸せにしてくれます。

感謝の気持ちを活用した精神療法に内観療法というものがあります。
静かに座って 母親(またはそれに変わる人)について
次のようなことを順に考え起こしていきます。
1 お世話になったこと
2 して返したこと
3 迷惑をかけた人

時間を追ってさらに題材が変わっていきますが、
節目節目に それを聴く相手がいて
話し手(相談者)は次第に心と記憶の整理をつけていくことができます。

人って悩んでいるとき、周囲を見ることが困難になりませんか。
そして心の平静を取り戻すことが出来たとき、
それまで見えなかったものが はっきりと見えてくる、
だから 普段感謝の気持ちが言えるということは
実はとても心が安定しているということなんでしょうね。

■ とぉ、とぉ、とぉ・・・?って?



さて、冒頭の「とぉ、とぉ、とぉ」は 
実は息子が話し始めた頃の「ありがとう」の「とう」です。
義父母が 言いやすいよう、そう教えたのではないでしょうか。
とてもかわいらしい感謝の言葉です。


今は、言葉の達人、Mr Noisy 君。
「ありまとざいまぁす♪」と
一度取られたおもちゃを返されても言ってます。

  WBGイーストとウェストの間にも弊社の社名プレート発見↓

2009年2月7日土曜日

「私って、渇いてる?」…ストレスは実はそこにあった?!


■ ある日、いきなり朝起きたら目が開かない!?

この感じ、確か前にもあった…。

目の痛みと、さらに辛いのは室内でも眩しくて
目が長く開けていられないのです。
運転どころか、歩くのもなんだか危なくて、
一日おいて眼科へ行ったところ、
「乾いちゃってますよ、目。“ドライアイ”ですね。」
と。

ここ数日間、体が硬く凝るのでマッサージに通っていましたが、
すべてはここに 本当の原因があったのかもしれません。
体の調子が悪いので、気持ちもエネルギーも低下、
すぐに眠くなるし、
あぁ、そういうことだったのか、と。

■ 恐るべし、ドライアイ。

ドライアイとは、目を保護する涙の量の減少により
目の表面に傷が生じる症状です。

眼科で見つけた参天製薬のHPの案内、そこにとても詳しく
説明されていました。



参天製薬 HELPドライアイネットワーク( http://www.help-dryeye.com/ )

日ごろ、こんな症状があったら要注意とのこと。
・ 目がごろごろする  ・視界がかすむ 
・ 目が重い      ・光が眩しい
・ 目が乾く      ・視力が落ちてきた

ものもらいや、結膜炎、慢性の肩こりなども
ドライアイによるものかもしれないようです。

PCやテレビ、携帯、ゲームなど
画面を凝視する時間が長い人は要注意。
さらに、長時間のエアコン、コンタクトや
花粉症
もそれに一役かっているようです。

■ 心と体はつながっています


日ごろ、このような症状が原因もわからず現れていたとしたら、
それによる精神疲労も大きいのではないでしょうか?


偏頭痛や肩こりなどは 集中力低下 → 意欲低下 → 能力低下
→ 仕事上でストレス → 人間関係にもストレスを生じさせていきます。
体が万全でないと、メンタルも大きく影響を受けるということです。

その意味で、ドライアイは侮れません。
日ごろストレスの原因を考える私も
まさか目の乾き(渇きも?)がこんなに現状を苦しめる原因だったとは
想像もしませんでした。

私も 今後は乾かしませんよ(笑)
そのために適度な休憩、目薬やリフレッシュを
心がけようと思います。

2009年2月5日木曜日

「家族が夕食に集まりたくなるレシピ」って・・・?アサーションのこと。

今日、知人からこんな話を聞きました。

「いつも帰りが遅い主人がたまに早く帰ると

『何で俺の夕食ができてないんだ!』って 怒るのよ…」と。

どこにもありそうな話ですよね。
もし、いつも夕食は外で済ますご主人の家ならなおさらです。

それで、奥さんはなんと返したでしょうか? 当然…

「だっていつもこの時間には帰らないじゃない」
「食べなくて残ってしまうなら もったいないじゃない」

などなど、次から次へと『口論へと導く王道の』言葉が出てきたのかもしれません。

ふと、ここで思ったのは、
「“アサーション”って 言いたいことが言えない人のためにだけではなく
言いたいことをどんどん言える人にも必要なコミュニケーションスキルなんだなぁ」
ということ。

■ アサーションとは


アサーション(自己主張訓練)は、
もともと行動療法とよばれる精神療法をルーツとしたもので、
上手に自分の感情を相手に伝えられないために、
結果コミュニケーションが複雑化してしまう人のための感情表現方法のことです。
なぜか上手に伝えられない、そのことで相手も嫌な気持ちになり、
自分も後味の悪さに悩んでしまうケースは多々あります。

「主張」というと一見、自己中心的な意味にとられるかもしれませんが、
この場合の主張というのは「相手の気持ちや立場を敬い、

さらには自分の素直な感情も大切にする」という意味での主張を意味しています。

難しそうで、案外訓練することで習得できるのがアサーション、
そして結果を顕著に感じられるのも特徴です。
自分の表現をちょっと変えてみる、すると
相手の表現も自然に変わってきます。

■ たとえば・・・

もしご主人が
×『何で俺の夕食ができてないんだ』
   ↓
○『たまには君の作った夕食が食べたかったよ』

と、言い方を変えたら、ほぼ間違いなく、
◎『ごめんなさい、次からは無駄になっても用意しておくわ』
と、会話が柔らかくなりそうではないでしょうか?

一方、もし奥さんが、
×『だっていつもこの時間には帰らないじゃない』
×『食べなくて残ってしまうなら もったいないじゃない』
    ↓
○『ごめんなさい、あなたが早く帰ると知っていたら
もっと手をかけて作っておいたのに…。
今度は早く帰るときは知らせてくれると嬉しいわ』

と言い方を変えたら、
◎『今度はそうするよ』
となるのかも…?
少なくとも、口論にはならないことでしょう。

さらに、心理学では“オペラント条件付け”といいますが、
人(人だけではありませんが)は、自分の行動に対するフィードバックが
プラスかマイナスかによって、その行動を強化または消去
していきます。
よくある現象ですが、たとえば、
 訪ねると相手が歓迎の態度で迎えてくれる
 呼びかけると返事が来る
 ポイントカードに 消費のたびに判が増えていく 等々…
 
 返事が無ければ、呼ぶことをやめるでしょうし、
 ポイントというメリットが無ければ、別の店にいくかもしれません。
 オペラントは私たちの行動にいつも影響を与えています。

この場合、プラスのフィードバック(この場合では

早い帰宅・帰宅時間の連絡、そして上記の○の会話例のような伝達)が消滅すると、
次第にその行動は減少していくのです。


■ オフィスでもあるある・・

オフィスでもありそうな話ですが、
たとえば、

上司に結婚予定の報告をしたら
「仲人をやる」と予想外にも言い出されたら?

「結婚式ではぜひ一曲(カラオケ)歌わせてくれ」といわれたら?

新居を建てたら、「玄関先に自分で選んだ置物を送る」といわれたら?
子どもが生まれたときに、「名付け親になりたい」といわれたら?

上手に、相手を敬いながら遠慮させていただくアサーションの応え方を
今から考えておいたらいかがでしょうか?(笑)

つまりは、家族が食卓に集まりたくなるレシピとは、
「家族・夫婦・親子の中のコミュニケーションにヒントがある
」ということです。

家庭の味とは、料理の味よりも、むしろその背景にある
「暖かい雰囲気やコミュニケーション」といえるのかもしれませんね。




2009年1月30日金曜日

イラッときたら・・オレンジひとつ!?



先日、幕張テクノガーデンの眼科で処方を出してもらい行った隣接の「ありす薬局」にて、
面白い記事を見つけました。

オレンジの香りが犯罪防止に効果を発した(オランダ)というのです。↓
http://www.telegraph.co.uk/news/worldnews/1579296/Violent-criminals-calmed-by-scent-of-oranges.html
オランダにて、犯罪を繰り返し行っていた人間が、オレンジの香りにさらされることで攻撃性を低下させた、
という研究結果が報告されたそうです。

ロッテルダム警察によると、犯罪者のいる部屋に通機構からオレンジの香りを流し
4週間様子を観察、凶暴な麻薬密売人がおとなしく従順になり、鎮静剤の使用も10%減、とのこと。
Telegraph co.uk
By Joan Clements in The HagueLast Updated: 2:08AM GMT 26 Feb 2008


かつて ドイツ(かどこかで)犯罪防止に街に「青い光の街灯」を付けたところ、
犯罪率が下がったという報告もありますが、新しい試みで面白いと思いました。

色や香りが心理的に及ぼす影響の大きさを改めて痛感。

しかし、、、「この組み合わせって・・」と思うのは・・・
オレンジ→ オランダのナショナルカラーは「オレンジ」です。
麻薬密売人 → オランダはある種類においてある程度のドラッグ使用が認められています。

さて、冒頭の「ありす薬局」では、アロマ教室を開催しています。

2月のテーマはハンガリアンウォーター、肌のケアにとても良いそうです。

場所:千葉市勤労市民プラザ(幕張)
定員:若干名
日時: 平成21年2月25日(水)
    14:00~(約1時間)
会費: 1,360円
講師: AEAJ認定アロマインストラクターアドバイザー
    AMPP認定メディカルフィトセラピスト

2009年1月14日水曜日

「PCと上手く話せない?!」―環境とのコミュニケーションを促進する「職場環境」の設計

働く人と作業空間の関係は実はとても深いことをご存知でしょうか。
私は最近右肩が妙に凝りやすく、もともとの体質(凝りやすい)事実を差し引いても
疲れやすさを妙に意識していました。

そして、本棚を見ながらふと目にした「産業人間工学」の本・・・。

アーゴノミクス(ergonomics)ー産業人間工学とは ヨーロッパで人間工学心理学に相当するものですが、
これを学んだ立場でありながら、自分には生かそうとしなかったことに気がつきました。


左図資料:  「人間工学からの発想」小原二郎 講談社 第一章P36  より引用したものに blog作成者が赤く書き込みをしたもの

Ergosは「労働」、 nomosは「自然法則」という意味です。
アーゴノミクスは人間-機械インターフェイスの概念から発したものですが、人間と機械などの設備が相互作用的システムとみなす考え方です。それは、労働者にとって職場が快適であること(明るさ、温度、窓など)を起源とした、人と環境の間のコミュニケーションのことを言います。


環境がコミュニケーションできるのか、というと、私たちは常にそうしているのです。
人と人の間で、人と外部環境の間で、そして自分と内なる自分との間で。

たとえば、消防署や原子力などを扱う施設でのコントロールシステムは、つまり、いわゆる「うっかりミス」を最小限に食い止めたい場所では環境と人の心理的な動きを綿密に計算してシステムが設計されています。
私たちの脳は、絶えず緊張を強いられることを嫌ったり、無意識に行動に一貫性を作り上げるなどの性質を持つために、心を持つ人間とそうではない機械・設備との間のコミュニケーションはとても重要なテーマとなるのです。

身近で言えば、ユーザーフレンドリーというのもそうなのではないでしょうか。
家電製品やドアなどの設置のされ方・昨今ではATMなども新しいものに直面したとしても私たちは困惑することなくたいてい上手く使い始めることが出来ます。
ひとつのシステムがおおよそ普遍的に同じ種類のものに応用できるように設計されているからです。
色をとってもそうです。赤い色が点滅すると 自然と緊張を覚えます。
壁の装飾や色も、病院などは心を落ち着けるやわらかい色合いが好まれますよね。

さて、この肩のわずかな痛みですが、
2ヶ月前にオフィスを開いた際、自分のデスクの位置を決め、並べたのですが、
電気のコンセントや、その他の機器のケーブルの長さ等の関係で
ラップトップのPCを左手傍に置くようにしていましした。単に物理的な利便性を考えただけです。電話はPCのパネルの後ろに必然的にきて、右手が利き手なので自然と書類の位置、道具の位置が決まっていきます。


簡単に言うと、私にとっては不自然な筋肉の動きを強いる配置をしていた、ということです。普段とは違う特定の動きが頻繁に要求されるので、それに対して身体が痛みを発した、ということです。
怖いのは、痛みが小さいために気がつかず蓄積されて、意識できるレベルになって初めて身体的不快さ(痛みなど)に気づくということです。

仕事に集中できないという人、配置は考えていますか?周囲に常に雑然とした人の動きが意識される配置の中にいませんか? 透明なオフィスは常時人の緊張を強いますし、緊張する相手と絶え間なく目が合うようなレイアウトをしていませんか?などなど・・・
腰痛などは意外にも それらのストレスからくることもあるのです。侮れませんね。
オフィスの機器の設置は人の心理に大きく関わってきます。

来週は、少しデスク上の配置を見直してみようと思います。