2010年2月14日日曜日

子供に勧めたい本 1  「チョコレートの真実」

あすはバレンタインデーですが、
毎年 前日または当日に我が家はデパ地下を訪れます。

目的はチョコレートではなく、日比谷花壇。
義母の誕生日に、彼女の大好きな花を購入し届けるためです。
そして今日も。

バレンタインデー前日のデパ地下は VDイベント一色。
チョコレートをメインにした店舗がフロアの中心に据え、
それを囲む和菓子やつくだ煮などなど。

驚いたのは、煎餅屋もつくだ煮屋も、
バレンタイン商戦にしっかりのっかり、
それにちなんだ商品を前面に出していること。
チョコレートで書かれたメッセージ入りの煎餅、
オレンジピールを意識してか、ゆずピール、
挙句の果てに 甘納豆にもチョコレートコーティング・・・。
フルーツ屋では一粒の「あまおう」にチョコを半分浸し、
一粒だけでなんと1050円。

その脇を軽やかに歩み進めるわが子たちは・・・
どこに行っても試食品をすすめられ。
基本的には「試食をしたら買うのがマナー」の我が家も、
これだけセーブの利かない状態にはお手上げ。
そんなことで、チョコは買わず、お花を買い退散しました。


そんな華やかな光景の一方で、
この原料のカカオを栽培するアフリカの子供たちの話を
あえてこの日の前、娘に話して聞かせました。
もう彼女も理解できる年になっているはず。



勧めた本は
「チョコレートの真実」(キャロル・オフ著 英治出版)




「私の国の子どもたちは 一つのチョコレートを2,3分で食べてしまうと説明すると、
少年たちは本当に驚いている。何日も苦労して働いて作られたものを、地球の反対側では一瞬で食べてしまうのかー」

「私の国には学校へ向かいながらチョコレートをかじる子どもがいて、ここには学校にも行けず、生きるために働かなければならない子供がいる。少年たちの瞳に映る驚きと問いは、両者の果てしない溝を浮かび上がらせる。
なんと皮肉なことか。私の国で愛されている小さなお菓子。その生産に携わる子どもたちは、そんな楽しみを全く味わったことがない。」

これは私たちの生きている裂け目を示している。カカオの実を収穫する手と、チョコレートに伸ばす手の間の溝は埋めようもなく深い。」
(本文より)


芳醇な香りとなめらかな口どけ、
チョコレートは単なるスイーツではないのです。

たまたま、我が家に生まれた偶然と
たまたま、アフリカのカカオの農場に生まれた偶然、
その間に存在する深い溝を
変えることはできない、
でも、
世の中には、決して顕在化されない側面があることを、
私たちの常識が、常識ではありえないことを、
そして、それを知らないことを恐ろしいと感じてほしい。

例えば
フェアトレードという言葉に興味を示し、
どうして依然困難が残るのか、
自分たちには何ができるのか、
考える機会を持ってほしい。

そうして自分の国を、習慣を 外からも眺められるように。

今年も息子作、もらいました。ありがとう(*^_^*)


0 件のコメント: