2010年3月2日火曜日

最高に理想的な状態を作り上げる能力:ゾーン

バンクーバーオリンピックも終焉を迎えました。
どの選手も本当に素晴らしいパフォーマンスを見せてくださいました。
技術だけでなく、その精神力と勇気には
大きな感動を与えてくれたと思います。

中にはまだ若くて、小さな体で戦う選手には
TVキャスターも評論家もみな
親にでもなったような気持ちでつい涙ぐんでしまう様子が見られました。

一方、米女子プロゴルファーの今期2戦、
HSBCチャンピオンズで
2周連続の優勝を成し遂げてしまった
宮里藍さん。

彼女いわく、「今まででベストの状態(一番いい状態)で試合に臨めた」とのこと。
メンタルの状態が結果に大きく影響を与えていることは確かです。

プロアスリートが作り上げるこの最高の状態を「ゾーン」というそうです。
身体感覚と直感が効果的に機能しあい、的確に体が反応していくのです。

スポーツ選手に限らず、この状態を意識的に作り出すことができたら・・?
100%確実に作り出すことはできないそうですが、
その可能性に近づける方法の研究は進んできています。

私たちはどうでしょう。
過剰な職務や負担に振り回されるのではなく、

状況を自らコントロールできる力が
職場にも生活にも必要となってきています。

いろいろな方法があると思います。
ゾーン自体を呼び起こすのは難しくても、
マイナスな感覚を引き起こす 自分の認知を
制御する、など。

緊張を引き起こす知覚情報を 意識的に閉ざす意味では
女子フィギアスケート選手の浅田真央選手も
フリー演技直前に浜崎あゆみさんの曲を聞き
気持ちを整えていました。

私の娘も、受験会場に向かう日は
マイナスな感情の生起を避け、
気持ちを盛り上げるために
ZARDの「負けないで」を車中聞きながら
行きました。

そして、心拍数の増加による不安・緊張を防ぐために、
会場入り口で 本人が気が済むまで時間をとって実行させたことは、
深いゆっくりとした深呼吸です。
試験会場に入っても 再び試すように伝えました。

ゆっくりと行う深呼吸は 
呼吸が整ってくると 自然と気持ちが落ち着き
集中力が増します。

そんなことで、メンタル、というと後ろむきな対処療法に関連つけてしまう昨今の現状、
先日のセミナーでは「前向きなメンタルヘルス対策」の必要性を
お話させていただきました。
本当のメンタルヘルスの意味とは、
そのことなのではないでしょうか。

「義務として」、「リスク対策として」、確かに必要ではありますが、
それだけでは動機付けの要因として
内に訴えるものに欠けてしまう。

どうせやるなら 個人にとって、自分にとってもメリットがあって
その上なにより、楽しいほうがいい、
そうなって初めて 日本のメンタルヘルスは動き出すのでしょう。






小さな梅を飾りました。家の中は暖かいので

翌日には花が咲きました。(↓)

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