2008年12月15日月曜日

そのBack pain(腰痛)はどこからくるのか?


12月14日
先日こんなお話を耳にしました。
 
ある方がBack painつまり腰痛で苦しんでいるようなのですが、
その原因が医療的には見つからない、というのです。

考えられるのは心因からくるストレスが身体に症状として現れているもの。 
にわかに信じがたいかもしれませんが(実際にご本人が やはり
それを受け入れてくれないそうですが) ストレスによる症状は
心理的な反応だけでなくこのように身体の様々な部分に現れます。

私も肩が硬くなりやすく、PCなど長時間使うことは避けるよう心がけますが、
つい止まらず、症状が出始めてしまうとすぐにマッサージに駆け込みます。
20分ほどで十分なのですが、心身柔らかくほぐしてもらって、また仕事へと戻ります。
終了後「肩、かなりきてますよ、ゴリゴリしてましたよ。ほぐしておきました」といわれると、
「そうでしょ、そうでしょ、わかってくれてありがとうございます」と思ってしまう。

「ほらね、やっぱりこんなこと言われたよ」と知人にいうと、
「ばかだねぇ、必ずそう言うの、だって言われるとうれしいでしょ?また行こうと思うでしょ?」と。
そうなんだけど、やっぱりわかってもらえると嬉しいと思ってしまうのです。(笑)

さて、腰痛ですが、実は欧州ではストレスに関わる大きな症状のひとつとして

数年前から注目されています。
ストレスといっても、心的なものばかりではありません。
私はよく「環境との不適切なコミュニケーション」という言葉を使いますが、

そのとおり、 人間関係によるものや職務への不適応以外に、

オフィスのレイアウトや共用される姿勢などの
人間工学・ヒューマンファクター的な要素も含んでいます。

通常 「痛み」は生命体にとって必要不可欠な「警告」のシグナルとして役立ちます。
小さな痛みであっても、何らかの治療・改善を求めるカラダからのシグナルです。
しかし、長期的にわたった慢性性・浸透性の痛みは、
既にその「警告」としての重要性・有効性を持ちません。
痛みとは、シグナルであり、また感情体験であるともいわれるように、
感情プロセスの一部なのです。たとえば、「暗示」。
暗示により心の状態をコントロールし、痛みを減退させることはあることです。
たとえば歯医者で、不安を増幅させるようなことを言われてから治療を受けるのと、
「大丈夫、ここの医者は上手だよ」といわれてから受ける施術とは
明らかに感情体験としての受ける痛みを変化させると納得できます。
小さな子どもが母親におなかをさすってもらううちに腹痛が軽減する、

そんなイメージでしょうか。

また、血流も関わります。血液は身体に酸素と栄養【エネルギー源】を運びますが、
血流の運搬を阻害する原因となるもののひとつにスモーキングが挙げられるそうです。
喫煙は、心的なストレスにより慢性化する場合が多くありますが、
そう見ると、生体的にも心の働きと腰痛は関わりがありそうですね。

腰痛、肩こりの慢性・長期化した方はひどくならないうちに
自身の生活を見直してみてはいかがでしょうか。
ストレスを生み出す何かが潜在していませんか? 
どんなに楽しく忙しく働いていると感じていても、
そこに自分では気が付かない歪みや抑圧が「無意識」の中に起こっていたら、
見逃すことはあまりにリスクが大きいことです。 
「心」は 心的苦痛を身体的苦痛という形で置き換えてきます。
軽視せず心の健康管理をぜひ、心がけてください。

参考資料  財団法人労災保険情報センター
http://www.rousai-ric.or.jp/info/02/index.html

ECG代表  吉野美恵

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