2008年12月25日木曜日

二度楽しめるクリスマス【記憶のすり替え(1)】





クリスマス【12月25日】は イエスキリストの誕生を祝うお祭りですが、
オランダにはその日以前に、もっと盛大なクリスマスがあることをご存知でしょうか。
クリスマスはサンタクロースが定番ですが、実はそのサンタクロースのモデルは聖ニクラス(セント・ニコラス)なのだそうです。オランダでは「シンタクラース」と発音され、クリスマスよりも重要な、子どもたちが中心のお祭りです。

聖二クラスは12月6日生まれ、なのでお祭りは前日の12月5日の前夜祭。この日を迎えるまでには、国中の様々な場所や店先で聖ニコラス(シンタクラース)の絵やプレゼントが並び、聖二クラスの歌が流れ、プレゼントを買い、次第に子どもたちの気持ちを盛り上げていきます。
アムステルダムやスケベエニンゲン【海沿いのきれいな町】、ハーレム【閑静な自然の多い海沿いの街】、ハーグ【アムスに次ぐ第二の都市】などでは聖ニコラスがズワルト・ピットをお供に(さらにTVクルーも)連れて現れ、子どもたちにシナモン味のクッキーを配る(というより投げる)のです。

聖二クラスとその一同は大きな都市のセントラム【中心】だけではなく、保育園にもやってきました。そこでは聖二コラスを囲んで子どもたちは座り、数人の子どもが聖二クラスに呼ばれ前に出ます。聖二コラスは大きな厚い本を開き、しきりに子どもに何かを話しかけるのです。当時はオランダ語が良くわからず、何を言っているのかわかりませんでしたが、その本には子どもたちのその年の良かったところ、悪かったところが書かれているそうです。それを話していたそうですが、子どもたちは皆真剣。




そして、聖二コラスは子どもたちにプレゼントをくれるのです。持ち帰って丁寧に包みを開く日本の習慣とは逆に、欧米ではもらったらその場でびりびりと破って開きます。「嬉しくって、中身を見るのがもう待てない!」そんな気持ちを表す欧米のマナーなので、遠慮は全くいりません。例えごみが散らかっていても、「そんなものは目にも入らないほど嬉しい!気に入った!」と、それでいいのです。リサイクルは出来ませんから、エコとは言いがたいのですが、日ごろはプレゼントでさえも簡易包装の文化(日本人には驚くほど適当な包装)なので、まぁいいのかもしれません。

前夜祭の夜には、子どもたちは聖二クラスが自分の家にプレゼントを届けてくれる準備をします。いそいそと、まるで、24日にサンタクロースのために「靴下」を準備するように。
 どうやら、聖二コラスの場合は「靴にニンジン」、とのこと。二クラスが乗る馬のためのニンジンなのだそうですが、・・うちの子供は今でも「幼馴染みの子と靴下にミカン(オランダ語で「シナサプー」)をいれて、ラジエーターの前に置いておいた」と言い張っています。それでも、きちんと聖二クラスは毎年やってきてくれました・・(笑)。




「記憶のすり替えはなぜ起こったのか・・?」それについては次回以降に。




思い出すと、今にも聖二クラスのこの季節によく耳にした曲が聞こえてくるような錯覚に今でも陥ります。

そしてオランダキッズには2度目のクリスマス、いよいよ12月25日のクリスマスがやってきます。
クリスマスイブの今夜、「今日は靴下でいいんだよ」、と記憶の中のわが子と幼馴染みに話しかける習慣は今でも変わりません。日本の子どもも、オランダの子どもも、世界中の子どもも、みんな楽しいクリスマスが迎えられますように・・。









オフィスにもクリスマスの飾りつけをしました。

















海浜幕張の街もいよいよ本格的な雰囲気に・・



















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